「あなたは其処にいる。」 いつもそうして、そういえば 香と音で知らせていたんだわ。 アタシに近づいていること。 姿がなくても、いいよ。 夏なこと、教えてくれたんでしょう。 細くてきれいな指先の間から、見せてくれる光を アタシが全部 体中で 受け止めてた。 「ふたりで、全部ならそれでいい。」 あなたが何も言わない分 アタシが十分すぎるほど、動くから アタシが一言も名前は呼ばないこと 汗ばんでいないで きちんとその場で叱って。 ショッキングなピンクで、朝の前にアサガオは開いていて 窓からの香で目が、覚めて 思わずベッドから抜け出して お祈りを捧げに ゆくのです。 「夏が明けるまでにもういちどだけ アタシの名を 呼ぶ声を この耳に届けて。」